念願の広告業界に新卒で入った私
こんにちは。20代女性・yamaと申します。私は学生時代からの強い希望で広告業界を志望しました。そして念願の広告会社から内定をもらった後、2年で辞め現在はフリーのライターとして活動しています。
広告業界は新卒・第二新卒から人気があり「高給取り」のイメージも強いです。
ですが生半可な気持ちで広告業界に入ってしまうと私のようにとんでもないことになってしまいます!
以下に私の経験を記載しますので、業界選びの参考にしてみて下さい。
入ってビックリ、ブラック企業だった…
一番初めに内定をもらい、就活生のケアも丁寧だった広告の制作会社に入社しました。
アイデアを考えるのが好きで最大手の広告代理店のインターンに3ヶ月参加していたこともあり、働くことが楽しみで仕方ありませんでした。
しかし、そこは典型的なブラック企業でした。
まず、入社して初めての上司との面談で言われたことは
「これから社内の関係を第一に考えろ。社内での信頼関係ができるまで学生時代の友達とかよその奴らとつるむな」
ということでした。洗脳ですよね。
いかにこの会社がすばらしいのか理解しろ、ということでした。
新人研修中には急に人事が「お前らには主体性がない」と怒り出し、一人一人立たされて反省させられることもあり、「この会社やばい」と気づくようになりました。
また給料は完全にみなし残業。45時間以上残業すると残業代が発生すると社内規則には書いていましたが実際支払われたことは一度もありませんでした。
繁忙期になると1時、2時まで作業に追われる日々が続きましたが、だんだんと上司からの圧力が強まり45時間以上残業をつけることも許されなくなりました。
そんな状況なので先輩も上司もいつも苛立っていました。
アイデアを出せ、と言われて出しても「使えない」で捨てられるだけ。段々と体力もやる気も消耗していきました。
また自分たちがやりたい提案を考えるような余裕はなく、ひたすら広告代理店からの要求に応えて資料作成やテレアポをする「代理店の手足」となるだけの日々でした。
業界全体がブラックだ!と気づいてしまった
そんな日々で明るみになった電通の新入社員過労自殺。彼女のSNSを見て驚きました。私が感じているこの理不尽さ、広告会社のトップでさえ感じているのか!と。
その後広告代理店と仕事をしていくうちにわかったのですが、広告業界全体に過剰なサービスを求める風潮がありまた業界全体が体育会系です。
その元凶とも言えるのが「コンペ」です。
広告代理店数社に同じ注文をし、一番よい提案をした会社を採用する方法です。
クライアントにとっては大金を払わずによいアイデアを選べるシステムですが、広告代理店からすると死力を尽して考えた提案が通らなければ0円という無茶なものです。
このコンペに勝つため、日夜代理店と制作会社がタッグを組んで延々と打ち合わせをするのです。
「ギリギリまで考える俺たちってすごい」「勝ちにいく俺たちかっこいい」という考えに酔いしれているようにしか見えませんでした。
打ち合わせのたびに「ここにもアイデア足そう」「これどうだろう?一応確認して」とサービス精神が過剰に発揮され、制作会社の新人である私の作業がどんどん増えていき朝4時退社、朝10時出勤の日々が続きます。
そして「上の立場には逆らわない」そんな空気が流れています。
代理店の無茶な要求に対して「そんな作業に意味はない」「こちらの人件費も考えると割に合いません」というように言ってくれる上司はいませんでした。
体力的にも精神的にもしんどくなった私は辞めることを決めましたが、辞めると言ってからも、有給を使って考え直せと言われたり役員たちと話をさせられたりで結局2ヶ月かかりました。
現在はフリーのライターとして、体力的にも精神的にもストレスがない状態で働いています。
広告業界を受けるのなら、それなりの覚悟を
私の反省点としてあげられるのは「アイデアを考えるのが好き」という安易な気持ちで広告業界を志望したことです。
アイデアを考えるのがいくら好きでも,2日で30案作ることを週に3回もさせられると嫌気が差してきます。
また、「みなし残業制度」が広告業界では通例のため残業代を稼ぐことがほぼできません。友人が働いていた残業代の出る大手広告代理店では、5年間で基本給は5000円しか上がっていませんでした。
お金を稼ぐなら、もっと別の業界で働いた方が効率的です。
「しんどくてもいい。それでも自分には達成したいことがある」そんな強い思いがあるのなら、きっと厳しい広告業界でも立ち向かっていけるに違いありません。
広告業界を受けるのなら、それなりの覚悟をもって挑みましょう!
管理人メモ
広告業界は華やかに見えて実はかなり大変というイメージはありましたが、僕もここまでとは思いませんでした…。
理想と現実のギャップが大きすぎたり、適切な仕事量ではなくなってくると、確かにそれが例えやりたいことであったとしても苦痛になってきます。
全ての広告関係の企業が上記のようであるとは思いませんが、業界全体がこの様になっている、という前情報を持っているだけでもブラック企業を避ける事ができるので、自分が志望している企業・業界は大丈夫かな?と調べてみるのも大切です。
「ブラック企業で働きたくない!」という方々へ!
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